- HOME
- アレルギー性鼻炎
くしゃみ、水のような鼻水、鼻づまりを特徴的症状とする疾患を総称して鼻過敏症といいます。いわゆるアレルギー性鼻炎とは、この鼻過敏症の1つです。鼻過敏症の中には、アレルギー性鼻炎の他に、好酸球増多性鼻炎、血管運動性鼻炎などが含まれます。
これらの症状は、一年中症状に悩まされる方もいれば、花粉症のようにある特定の時期だけ症状の出る方もいます。これは、原因となる抗原(アレルギーの原因)の違いによるものです。つまり、ハウスダストやダニが抗原となっている方は症状が一年中あり、花粉が原因となっている方は一定期間の間だけ症状が出るというわけです。後述する花粉が原因となって起こるアレルギー性鼻炎が、俗に言う花粉症と呼ばれる病気になります。
アレルギー性鼻炎は何が原因になっているのかを調べることが治療において重要になってきます。原因を調べる方法はいろいろあります。ここでは、問診から治療までを順を追って説明していきます。
ワークフロー
(1)問診
まず、患者さんに問診をかけさせていただきます。症状の程度、発症年齢、好発期、合併症、アレルギー既往歴その他家族の方の治療歴など、ご自分の身体で分かられていることがあればお知らせください。
(2)検査
アレルギー性鼻炎の診断を行うにあたって、行われる検査は下記のものがあります。
鼻鏡検査・硬性鏡検査
鼻鏡検査とは、アレルギーの起こっている鼻粘膜の状態を把握するために必要不可欠な検査です。鼻づまりと一言で言っても、鼻の粘膜が腫れてつまっているのか、鼻水が多くてつまっているのかなど、どこに原因があるのかを鑑別するために粘膜の状態の把握が必要となります。
右図のように、アレルギー性鼻炎に見られる鼻粘膜の状態は、通年性の場合粘膜表面が白色、浮腫状に変化します。このような変化をしている場合、粘膜の腫れを引かせる作用のある薬剤を選択する必要があります。
当クリニックでは、このように鼻粘膜の状態を提示し現在の状態を共有し、また治療によりどのように粘膜の状態が変化するかを供覧しております。
レントゲン検査
鼻の内部を診ただけでは症状がアレルギー性鼻炎だけで説明がつくのか、慢性副鼻腔炎の関与かあるのかは判断が困難なことがあります。副鼻腔炎の関与は、レントゲン検査が必要になります。また、アレルギー性鼻炎があり2次的に慢性副鼻腔炎が発症するケースや、難治性の好酸球性副鼻腔炎の場合もあり必要となることもあります。
当クリニックでは、レントゲンデジタル撮影装置を用いているため、撮影後現像まで5分程度で画像を供覧することができます。
鼻汁中好酸球検査
症状がアレルギーか非アレルギーなのかを判断する検査方法です。鼻水中に好酸球という白血球の一種が顕微鏡で見られればアレルギー性であることがわかります。
原因抗原の検査
アレルギー性鼻炎の治療には薬物療法、レーザー治療、減感作療法などがありますが、大切なことは抗原を遠ざけることです。抗原を特定することにより原因の除去が可能となります。
【皮膚テスト】皮内テスト、スクラッチテスト、プリックテスト
【特異的IgE抗体測定】
【鼻粘膜誘発テスト】市販されている誘発用抗原ディスクはハウスダスト、ブタクサのみしかありません。
(3)治療
当クリニックでは必ず、治療を受けていただく際に患者さんとのコミュニケーションをとることを第一に考えています。共に治療していくことへの意欲、病気や治療法への理解を促進し、互いに診療のパートナーとなる必要があるからです。治療に対する疑問があれば遠慮なく、お話していただける環境を作ることに勤めています。
疑問に思われた点、もっとこのようにしてほしいということがありましたら、お気軽にご相談ください。私たちも日々問題点を改善し、患者さんにとって良い環境を提供していきたいと考えております。
※妊娠時、授乳時の治療
妊娠中・授乳中の方は、内服薬や点鼻薬の使用の時期やメリット、ディメリットについてご説明いたします。お気軽にご相談ください。